ついにこの日が来た

ついにこの日が来た。

それは何気なく過ごす毎日とほとんど変わらなかった。
今日もいつもと同じように朝起きて家事をし、娘の育児をし、夫の帰りを待つ。
そう、いつも通り。
しかし今日は夜から同じ趣味仲間の先輩と後輩と私の三人で食事に行ったのだ。
この何気なく約束していた食事会が後の私の生活に影響を与えるとは…

夜になると各自仕事を終え、とある居酒屋にて食事が進み会話も弾む。
趣味仲間というのはスポーツ仲間のことで、団体スポーツをしている。
先輩・後輩は各別々のチームに所属しており、私は無所属の身である。元々先輩後輩とまた別のチームに所属していたのだが辞めた身で、今は先輩のチームの練習にちょくちょく行くぐらいだ。アルコールも入っていたせいか先輩が私にこう言う。
「柚希、うちのチームに入れよー」

いつもとまではいかないが、よく聞く一言。
とっさに私は
「○○ちゃんたちと頑張ればいいじゃないですか~!私は人が足りてるので違うチームに行こうかとー・・・」
といつものように軽いノリで返す。
すると酒の勢いもあるのかいきなり先輩はおしぼりを私に投げつけ、
「あんたのこと、どんだけ優先して大事にしてると思ってるんだよ!」
と泣きながら訴えかけてきた。
「先輩、落ち着きましょ!」
と後輩も何度も声をかける。

そんな後輩をよそに先輩は話を続ける。
「あたしが・・・どんだけあんたを大切にしているか・・・!」
と、色々思いをぶつけてくる先輩。
ノンアルのくせに冷静さを失いかけ、先輩へ反撃する私。
「いやいや!!私の方がどんだけ先輩のチームのこと考えているか!!」
この言葉がますます先輩をヒートアップさせることに。

「もうこれで聞くの最後にするから!!もうあんたチームに入らんならうちのチーム解散やから!!」

自分を評価してもらえることは素直にうれしいが、複雑な思いだ。
涙姿の先輩に断る理由もなく、
この瞬間、入団となったのだ。
とある居酒屋でとあるチームに入っただけの日記だが、
私のスポーツ熱が一気に加速しだした瞬間だ。